検査・投薬
歯科臨床のインシデントレポート ピットフォール
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2006年04月13日(Thu)▲ページの先頭へ
抗生剤の予防投薬について
歯科治療前もしくは口腔外科手術前に細菌感染を予防するために 抗生剤を事前に投与することが必要なケースがある
@臓器移植 心臓 肺 膵臓 小腸 大腸 肝臓 腎臓などの臓器移植を受けている場合には免疫抑制剤を投与されているため易感染性である A人工臓器 心臓血管外科 人工心臓弁移植置換術 整形外科 人工関節骨頭置換術 循環器科 心臓カテーテル検査後 ステント留置中 B感染性心内膜炎既往 C先天性心疾患 待機的シャントと導管を含む未修復あるいは不完全修復 修復処置から6ヶ月以内に手術またはカテーテル挿入法により留置した人工材料 人工装置により修復されている 修復されて人工パッチ 人工装置の留置部位または近接する部位に異常が残存する D免疫不全 臓器不全 肝硬変 悪性腫瘍 全身ステロイド投与 顆粒球減少症 悪性貧血 化学療法や放射線治療中の骨髄抑制などによる免疫低下 重症糖尿病 AIDSの場合 E人工透析中 人工透析患者では抗生剤の予防投与は必須ではないが観血的処置の場合には腎代謝の薬剤を避け 通常投与量の半分量を投与する 推奨されている方法 アモキシシリン(サワシリンなど) 成人では2g/kg 小児では50mg/kgを 処置前30〜60分前に経口投与して待機する 経口投与が不可能な患者さんではアンピシリン(ビクシリンなど) セファゾリン(セファメジンなど) セファトリアキソン(ロセフィンなど)を点滴もしくは静注 筋注で投与する 経口投与が可能だがペニシリンに対するアレルギー既往の場合にはクリンダマイシン(ダラシン) アジスロマイシン(ジスロマック) クラリスロマイシン(クラリス クラリシッド)を使用する 予防投与がなかった場合には処置後2時間以内に投与をすることも良い
2006年04月02日(Sun)▲ページの先頭へ
抗生剤の投薬について
歯科領域での抗生剤投与は 歯牙や歯周組織への細菌感染により生じた化膿性炎症に対する化学療法である
第一選択としてはペニシリン系や広域セフェム系だが βラクタム系抗生剤のアレルギーを有する患者に対してはマクロライド系の投薬より開始する プラークに含まれる細菌はバイオフィルム形成能が高いので アジスロマイシンなどのようにバイオフィルム破壊作用のある15員環のマクロライドを単独投与 あるいは他の抗生剤と併用すると有効に強力な抗菌力を発揮する 以前に歯周病の治療にアジスロマイシンが推奨されたのはこのためである 妊婦や乳幼児に対しては歯牙の変色を引き起こすためテトラサイクリン系 安全性が確立されていないためニューキノロン系 アミノグリコシド系の抗生剤は禁忌である 腸管内の常在乳酸菌も殺菌されてしまうため下痢や軟便の副作用が最も多い 消化管において菌交代症や偽膜性腸炎を起こすことがあるので 多剤耐性乳酸菌製剤(ビオフェルミンR エンテロノンRなど)を併用して投与するか ヨーグルトの摂取を推奨指導することが望ましい また腸管内常在菌によって生成されているビタミンK産生量も著しく減少するため血液凝固能の低下が引き起こされる可能性があり このため抗生剤を長期に投与する際には凝固能の異常に注意すること 既に血液凝固能異常のある患者やワーファリンを常用している患者では出血に十分に注意することが必要である 抗生剤の副作用として最も多いものは下痢 腹部違和感 口内炎 胃酸過多など消化器系の副作用であり アレルギー反応としては発疹 発赤 掻痒感 結膜充血 咳 咽頭違和感 呼吸困難 意識障害など多彩にある 点滴剤は血液中へ直接投与するために投与開始からの血液濃度の立ち上がりが早く 短時間で有効血液濃度に達するため効果発現が早いが 皮内テストや輸液点滴セットの準備が必要である 内服薬との使い分けはCRPを指標とするとよい 一般にはCRPが陰性化すると内服薬への変更が妥当だとされている ちなみに臨床的には例外もあるが 細菌感染症では発熱ついで白血球数増多 CRP陽性の順で検査値が変動し 治癒に向かう過程では解熱して白血球数が戻りCRPが陰性化すると覚えておくとよい
2006年03月21日(Tue)▲ページの先頭へ
消炎鎮痛剤
妊婦 乳幼児 薬剤アレルギー既往歴のある患者 喘息患者などに対する消炎鎮痛剤の投与はアセトアミノフェンに限定する
NSAIDsによる消化管出血のリスクを考慮して 消化管潰瘍や出血の既往患者 抗凝固剤(ワーファリン パナルジン 低容量アスピリンなど)やステロイドの投与を受けている患者に対してもアセトアミノフェンの投与が望ましい アセトアミノフェン(カロナール、アンヒバなど)は長期投与による薬剤性肝障害が注意喚起されているが 歯科領域での使用では短期間での投与が多いため 重篤な肝不全の場合を除いては問題とはならない 世界中の医薬安全性研究者の間で最も安心して服用できる薬品として挙げられているほどである 他のNSAIDsでは心不全の治療中の患者に対する投薬は血圧の上昇やうっ血性心不全の悪化を招くことも理解しておかなくてはならない 心不全の既往のある人ではNSAIDsを内服すると 内服していない人に比べて10倍も心不全増悪で入院するリスクが高くなってしまうというエビデンスがある
2006年03月14日(Tue)▲ページの先頭へ
妊婦のレントゲン撮影
女性の患者のレントゲン撮影に際しては 妊娠中ではないことを確認するなしに これを行ってはならない 必ず問診票をチェックあるいは本人から問診をしておく 欧米では最終月経を問診するところもある
もちろん全てのケースで放射線防護のための鉛入りエプロンを装着して撮影するが やむなく妊婦あるいは妊娠している可能性のある婦人をレントゲン撮影する際には特にエプロンの装着を必ず実施する 放射線被曝に対する不安に対して 歯科用エックス線撮影による放射線量は国際線の成田〜ニューヨーク間の1フライトで浴びる自然放射線量の5000分の1であること またそれは線源から直接放射して測定している数値結果であり 実際には歯科用レントゲンは女性生殖器へ向けているわけではなく 顔に向けて放射されるものであり 同時に放射線防護のエプロンを装着していれば 女性生殖器への線量はほとんどゼロでありうることをなどを説明する |
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